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【開戦から76年】(中)中国で終戦迎え地元住民と良好な関係維持 「戦争回避に話し合い重要」東京・葛飾区の矢崎文彦さん

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【開戦から76年】
(中)中国で終戦迎え地元住民と良好な関係維持 「戦争回避に話し合い重要」東京・葛飾区の矢崎文彦さん

自らの戦争経験を通じて、話し合いで解決することの重要性を訴える=葛飾区 自らの戦争経験を通じて、話し合いで解決することの重要性を訴える=葛飾区

 葛飾区のNPO法人「東京葛飾バイコロジー推進協議会」会長、矢崎文彦さん(96)は、早稲田大学在学中、新聞報道で開戦を知った。「世界大戦になる。えらいことになった」と強い不安にかられたのを今でも覚えている。

 長野県出身。父親は教員だったが、「法律が学びたい」との思いで上京し、昭和15年に早大法学部に入学した。「敵が来たら伏せて撃つ」「徒歩で進む」…。大学でも軍人教育の授業が行われた時代。「いずれ自分も出征するときが来る」と覚悟していた。

 召集令状が届いたのは19年7月。早大卒業後に入社した自転車製造会社に、家族から連絡が来た。

 陸軍入隊後、上官から幹部候補生になるよう命じられたが、もともと海軍希望だったこともあって拒否。反抗的な態度が反感を買い、大卒ではない入隊者とともに11月、博多港から船で韓国・釜山へ向かった。

 貨車に乗り換えるなどしてソウル、中国・南京を経て20年1月に上海に到着。目的地の湖北省応城へ行軍する途中で、米軍機の猛攻撃に遭遇した時は「死を覚悟したからか、母親のことが頭に浮かんだ」という。ただ、戦時中、敵から攻撃を受けたのはこれが最初で最後だった。

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