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「機能性甘味料」が人気 ケーキ、おせち、ヘルシーに

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「機能性甘味料」が人気 ケーキ、おせち、ヘルシーに

 クリスマスケーキ、お正月のおせち料理などを手作りする人が多い12月は、最も砂糖の需要が伸びる時期だ。「低糖質食」が広がる中、砂糖に代わって、「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」「脂肪の蓄積を抑える」などの作用がある糖を配合した、機能性甘味料が人気を集めている。(榊聡美)

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 希少糖配合シロップ

 “夢の糖”と話題を呼ぶ希少糖。その一種のプシコースを使った「レアシュガースウィート」(500グラム、1296円)は、香川大や松谷化学工業(兵庫県伊丹市)などが協力し、開発したシロップタイプの甘味料だ。ブドウ糖や果糖もバランス良く含んでいる。

 希少糖は自然界にわずかしか存在しない糖で約50種類あり、中でも研究が進むプシコースは、砂糖の7割ほどの甘みがありながらカロリーはほぼゼロ。内臓脂肪の蓄積や食後の血糖値上昇の抑制など、さまざまな効果も解明されている。

 大量生産が可能になったとはいえ、「100%の純品を製造するには、まだ研究開発の時間が必要でした。まずは、希少糖の良さを知ってもらうために含有シロップを商品化しました」(松谷化学工業の担当者)。

 酢レンコンやなます

 “太りにくい”だけでなく、合わせる素材の香りや風味を引き立てる効果、減塩効果なども認められている。

 「体にいいのはもちろん、使い勝手がいいのも魅力。使用量は砂糖と同じなので置き換えやすい。どんな食材とも混ざりやすく、すっとなじむのがいいですね」と話すのは、家庭料理研究家の奥薗壽子さん。

 特に酸味と好相性で、酢を使った料理やヨーグルト、果物に合わせるのがお勧めとか。「うまみがぐっと引き立ち、甘さ控えめでもワンランク上のおいしさになります」。また、伝統的なおせち料理の場合は、「甘い味付けが多いので一部に使うだけでも、さっぱりとしたヘルシーなおせちになります。酢レンコン、紅白なますにぴったりです」と、アドバイスする。

 次世代型の砂糖

 三井製糖(東京都中央区)の「スローカロリーシュガー」(300グラム、498円)は、糖質を“量”でなく「ゆっくりと消化吸収する」という“質”に注目して開発された。

 配合されている「パラチノース」は天然由来の糖質で、はちみつにも含まれる。砂糖は体内への吸収が速く、摂取後すぐに血糖値が上昇するが、パラチノースは砂糖に比べ、吸収速度が約5分の1。小腸でゆっくりと消化吸収されるため急激な血糖値の上昇が抑えられ、エネルギーの維持も長くなる。

 「砂糖と一緒に取っても同じ効果があるので、スローカロリーシュガーは砂糖とパラチノースを半々に配合しました。“次世代型の砂糖”として提案しています」と、同社事業開発部の奥野雅浩課長は説明する。

 クセのない甘みで、上白糖と同じように使える。パラチノースは特に焼き菓子と相性がよく、パティシエなどにも支持されている。東京都内を中心に、「スローカロリースイーツ」を商品化するカフェや和洋菓子店が急増している。

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 砂糖消費量 40年で4割減

 砂糖の代替甘味料の需要が伸び、国内の砂糖の消費量は減少傾向にある。精糖工業会(東京都千代田区)によると、平成27年の1人当たりの年間消費量は、粗糖(精製前の砂糖)換算で16.6キロ。ピークだった昭和48年(29.29キロ)から40年ほどの間に4割以上減っている。

 世界的に見ると平均は23キロで、EU(35.2キロ)、米国(33.7キロ)などと比べても、日本は低い水準にある。

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