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【開戦から76年】(上)「自決しろ」と迫られたセブ島…収容所の米兵から「おまえも、おれも、国の犠牲者だよ」 東京・品川区の島田殖壬さん

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【開戦から76年】
(上)「自決しろ」と迫られたセブ島…収容所の米兵から「おまえも、おれも、国の犠牲者だよ」 東京・品川区の島田殖壬さん

フィリピン・レイテ島、セブ島の戦いについて語る島田殖壬さん=東京都品川区 フィリピン・レイテ島、セブ島の戦いについて語る島田殖壬さん=東京都品川区

 昭和16年12月8日に日本が対米英開戦に踏み切ってからまもなく76年を迎える。当時、16歳だった品川区の無職、島田殖壬(ひろとお)さん(92)は、激しい戦闘を繰り広げたフィリピン中部レイテ島の戦いで、多くの戦友を失った。よみがえる悲惨な記憶。「戦争は2度と繰り返してはならない」。思いは強まる。

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 16年12月8日午前。島田さんは小学校卒業以来、勤めてきた都内の印刷工場に置かれたラジオ放送で、日本軍が真珠湾攻撃に成功したことを知った。「戦争の深刻さなんて考えていないから、わくわくしていた」と振り返る。

 都内で米軍による空襲があっても、直接、被害のあった場所を見物に行った。「負けるなんてことは考えたこともなかった。おれが行けば大丈夫だ」と思っていた。若く、血気盛んだった島田さん。印刷工場が閉められると聞き、19年3月に志願入隊した。

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 配属先は陸軍第1師団歩兵第1連隊。旧満州で3カ月間の軍隊教育を受けた後、すでに日本の敗色が濃厚だった11月1日、激戦地となるフィリピン・レイテ島オルモックに上陸した。

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