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【正論】本居宣長の「保守主義」に学び、「自然のまま」「神の所為」を大事に 日本大学教授・先崎彰容

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【正論】
本居宣長の「保守主義」に学び、「自然のまま」「神の所為」を大事に 日本大学教授・先崎彰容

日本大学の先崎彰容教授 日本大学の先崎彰容教授

 全ては「神」の所為によるものだ

 例えば、宣長は「みち」という言葉は日本では道路のことを指し、それ以外特別な意味はないと言う。儒教では「道」は道徳的倫理的に人が行うべきルール、という意味を含むからだ。

 また宣長は、老荘思想は間違っているとも言っている。人間は無為自然であるべきだという老子・荘子の思想を、複雑極まる現代社会に「復古」させよ、という主張を宣長は認めない。こうした現代社会になったのも、全ては「神」の所為によるのだから、現状は現状のまま肯定せよ。これが宣長の主張なのである。

 一体、宣長は何を言おうとしているのか。儒教や仏教、老荘思想の何を否定しているのだろうか。宣長は、目の前の現実社会に対し、ああでもない、こうでもないと解釈すること、今日「理念・主義・イデオロギー」などと呼ばれる一切を否定したのだ。もっと分かりやすく言うと、宣長は、価値観や主義主張を全否定しようとしているのである。

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