産経ニュース

【STOP!メタボリックシンドローム】非アルコール性脂肪肝炎NASHの経過再現に成功 治療法確立へ

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【STOP!メタボリックシンドローム】
非アルコール性脂肪肝炎NASHの経過再現に成功 治療法確立へ

 NASHの病態解明に取り組むのは九州大・小川佳宏教授(兼東京医科歯科大教授)と名古屋大・菅波孝祥教授らのグループ。研究では約1週間でNASHを発症する動物モデルの開発に成功した。その過程で、異物を捕食する白血球の一種である「マクロファージ」が作り出す微小環境が、肝線維化を促進していることが分かった。

 これまでのマウスでは、NASHの病変を見るためには約20週間が必要だった。しかし、脂肪肝を発症させたマウスに、肝線維化を起こす少量の化学物質を投与。すると、約1週間でNASHの病変を再現できたという。

 小川教授は「NASHは5~10年をかけて進行する。その状態を研究で再現することは困難だった。短期間で病変を見ることができ、スピード感のある研究が可能になる」と指摘する。

 肝線維化への分岐点

 一連の研究から、異物を捕食するマクロファージが作り出す環境が、脂肪肝からNASHに進行する分岐点になっている可能性も浮かび上がった。

 では、どのようにNASHは発症するのか。

 肝臓に脂肪が蓄積することで肝細胞が細胞死に陥り、肝臓に常在しているマクロファージが周辺を取り囲む。そして死滅した細胞を処理するためにhCLS(王冠様構造)と呼ばれる正常な組織にはない特徴的な微小環境を作り出し、周辺を線維化していく。

続きを読む

「ライフ」のランキング