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【広角レンズ】いまやフォント(書体)を味わう時代…理想を求めて写植が残す本への思い

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【広角レンズ】
いまやフォント(書体)を味わう時代…理想を求めて写植が残す本への思い

「字游工房」の鳥海修さんが手がけた書体。近代文学向けの「文麗仮名」(中央)は、夏目漱石「こころ」を読んだイメージをデザインしたという 「字游工房」の鳥海修さんが手がけた書体。近代文学向けの「文麗仮名」(中央)は、夏目漱石「こころ」を読んだイメージをデザインしたという

 日本語の「文字」に関する書籍の刊行が続いている。印刷用の書体(フォント)をつくるデザイナーの仕事が注目され、さまざまな書体の違いを味わう本も人気だ。パソコンでだれでも文字印刷ができる時代、文字を楽しむ新たな視点とは。 (永井優子)

                   

 「もっと湿り気のある、遠くから響いてくる声のようなフォントがいいんだよね」

 コミック誌編集部を舞台に、出版界の人間ドラマを描く人気漫画『重版出来(しゅったい)!』(小学館)。先月発売の第10巻では、本のフォントをめぐるエピソードが登場する。

 人気女性小説家が、自作の世界観に合わせたフォントを新たに作ってほしいと言い出す。そこで登場する書体デザイナーのモデルとなったのが、フォント制作会社「字游(じゆう)工房」代表の鳥海(とりのうみ)修さん(62)だ。

 本や新聞、パソコンなどで目にする文字は、読みやすさや美しさを追求するデザイナーの手で生み出されている。鳥海さんが理想の文字作りへの思いをつづった『文字を作る仕事』(晶文社)は、今年の日本エッセイスト・クラブ賞に選ばれている。

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