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【男性不妊治療の現場から】「乏精子症」の男性は言った「ぼくと結婚しなければよかったね」加齢で精子DNA配列にミスも

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【男性不妊治療の現場から】
「乏精子症」の男性は言った「ぼくと結婚しなければよかったね」加齢で精子DNA配列にミスも

男性の年齢と相手の女性が妊娠するまでの期間 男性の年齢と相手の女性が妊娠するまでの期間

 不妊治療は女性がクローズアップされることが多い。だが、世界保健機関(WHO)の調査では、「男性のみが原因」「男女ともが原因」はそれぞれ24%。つまり、男性が関与しているケースは48%と半数を占めるのだ。男性不妊。すなわち、男性が原因となっている不妊治療の現状をリポートする連載の2回目。

やれるだけのことはやった

 不妊治療が長引くと、治療への姿勢や子供への思いをめぐり夫婦仲がぎくしゃくしてしまうことが少なくない。

 北陸地方に住む、野崎恵子さん(41)=仮名=は、4年間の不妊治療の末、37歳のとき長女を授かった。

 夫の正治さん(41)=同=は、射出された精液中の精子の数が少ない「乏精子症」を指摘されていた。最初に受診した婦人科での精液検査で正治さんの精子の数は、世界保健機関(WHO)の基準値の10分の1しかなかった。

 不妊専門施設に通ったが、女性を診察する医師しかいなかった。

 精子の数が少なくても、体外に取り出した卵子に針を刺し、精子を注入する「顕微授精」が可能、という説明を受けた。「顕微授精をすればいい」「治療で仕事を休むわけにはいかない」。正治さんは、泌尿器科での治療を受けなかった。

 一方、恵子さんは体外で精子と卵子を受精させて戻す体外受精や顕微授精に10回以上挑み、先進的な治療で知られる関西の病院へも通った。不妊治療と両立ができず、仕事も辞めた。

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