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【編集者のおすすめ】「国の借金1000兆円」は全部デタラメ 『財務省が日本を滅ぼす』三橋貴明著

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「国の借金1000兆円」は全部デタラメ 『財務省が日本を滅ぼす』三橋貴明著

『財務省が日本を滅ぼす』三橋貴明著 『財務省が日本を滅ぼす』三橋貴明著

 「国の借金は1000兆円以上。国民1人当たりに換算すると800万円以上だ。このままでは財政破綻する」

 このロジックは多くの大新聞やテレビで散々、流されたから信じている方も多いかもしれない。だが、著者に言わせれば「全部デタラメ」だという。何としても増税したい財務省が「記者クラブ」を通じて、国民を洗脳しているにすぎないと主張する。

 実際に財務省が発表している日本政府のバランスシートを見てみると、672兆円もの政府資産があるが、このことには一切触れない。さらに負債の部の中にある公債、政府短期証券のうち、500兆円は「子会社」である日銀が保有しているにすぎない。

 日本はギリシャと違い、「自国通貨建て国債なのでデフォルトなどあり得ない」と著者は繰り返し、強調する。

 何しろ、かつて日本の格付けが下げられた際、財務省の黒田東彦財務官(当時=現・日銀総裁)名で格付けをした外国格付け会社に抗議したのだが、そのロジックは筆者のそれとまったく一緒だった。

 その一方で、日本国民には財政破綻論をまき散らす。著者が「最悪」と言うのが、「プライマリーバランス(PB)の黒字化目標」。黒字化のための増税と緊縮財政だ。財務省が主導したこの政策で、国民は20年間で15%も貧乏になってしまった。PB黒字化目標を破棄し、消費税増税と緊縮財政をやめるべきだと著者は力説する。著者は「(圧力などで)税務調査を受けても構わない。国民に真実を知ってほしい」という熱い一冊だ。(小学館・1400円+税)

 小学館出版局・小川昭芳

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