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【話の肖像画】コメディアン・小松政夫(4)伊東四朗と一時代を築く

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【話の肖像画】
コメディアン・小松政夫(4)伊東四朗と一時代を築く

バラエティー番組で活躍。人気コメディアンに(昭和53年) バラエティー番組で活躍。人気コメディアンに(昭和53年)

 〈小松が上り坂を駆け上っているころ、師匠の植木の人気にはかげりが見え始めていた。年に4本もあった主演映画は次第に減り、やがてゼロに。テレビの出演もなくなり、マネジャーが仕事を持ちかけてもプライドが邪魔して断ることもあった〉

 ふらっと親父さんの家に寄ってみたら、親父さんが「最近はヒマでテレビばかり見てるんだ。お前(小松)の活躍を見てパワーをもらっているんだ。オレももう一花咲かせないといけないな」なんて言うんですよ。トイレに入ってひとり泣きました。親父さんが吹っ切れたのは、映画「新・喜びも悲しみも幾歳月」(昭和61年)に出演して多くの賞を取ったときじゃないでしょうか。主役じゃなくても脇でもいい。そこでいい仕事をすればいいんだ、と。

 〈植木は個性派俳優として存在感を発揮。平成に入ってから「スーダラ伝説」をヒットさせ、紅白にも出場。“スタイル”も変わってゆく〉

 親父さんは真面目だから、文句ひとつ言うにも慎重に考え抜いてから言う人なんです。「オレは間違ってないよな」って。それが黒澤明監督の「乱」(60年)に出たときは、誰も文句を言えない巨匠に向かってはっきりと意見した。共演者からも喜ばれたそうです。「70歳になったらもう、言いたいことを言うぞ」って宣言してましたよ。

 ボクのことは、ずっと気に掛けてくれていました。どんなに忙しくても体力的にキツくても、親父さんの付き人として超ハードな日々を送った経験があるからやれるんです。親父さんが「(小松は)ここまで来るのに血へどを吐くほどの努力をしたんだ」って言っているのを聞いたときは本当にうれしかったな。(聞き手 喜多由浩)

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