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【想う~7年目の被災地】「古里に帰れる幸福感」 7年ぶり、桜を心待ち 福島県富岡町の北崎一六さん(70)

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【想う~7年目の被災地】
「古里に帰れる幸福感」 7年ぶり、桜を心待ち 福島県富岡町の北崎一六さん(70)

仮設住宅を回る八百屋さんの訪問販売で、品定めをする北崎一六さん(右)=11日、福島県郡山市 仮設住宅を回る八百屋さんの訪問販売で、品定めをする北崎一六さん(右)=11日、福島県郡山市

 原発事故前は原発関連の仕事をしていた。その一方で原発事故で家を追われた。同じ原発によって恩恵と損害を受ける。

 「東電は住民の生活を破壊し、罪深いことをしました。半面、それまでは原発によって自分も地域も潤ったのは確か。功罪のバランスを踏まえて発言したり、行動したりしたいと思います」

 衆院選が始まった。候補者は口をそろえて復興をアピールする。

 「ここの仮設住宅はピーク時には128世帯220人が住んでいましたが、今は23世帯38人に減少しました。それに応じて候補者の選挙カーの回る機会が減ったと思います。『票が少ないから』と見切られた気がして残念です」

 古里での新生活は父、妻(67)と3人で再出発する。

 「父の年齢を考えると医療面で不安があり、暮らしの不便さも感じるでしょう。ですが、先祖代々守った土地と家です。古里に帰れる幸福感の方が勝っています」

 富岡町は福島県で指折りの桜の名所がある。夜の森の並木。2・2キロの道に420本のソメイヨシノが咲き誇る。

 「町のシンボルです。子供の頃から家族で花見をしました。避難してからも見頃の時は毎年来ています」

 帰還は来年3月。

 開花に間に合う。

(伊藤寿行)

 きたざき・かずろく 福島県富岡町生まれ。地元の自動車整備会社、商社に勤めた。避難先の仮設住宅で自治会長を務める。「富岡町3・11を語る会」のメンバーで原発事故の語り部活動をしている。

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