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写真展「澤田教一 故郷と戦場」 命懸けで伝えたかったこと

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写真展「澤田教一 故郷と戦場」 命懸けで伝えたかったこと

澤田教一「米軍三沢基地内、1955-61年」 澤田教一「米軍三沢基地内、1955-61年」

 基地内のゴルフ場でプレーする米国人と、キャディーの日本人をとらえた写真が象徴的かもしれない。澤田の「故郷」は、ある意味でまっすぐに「戦場」につながっていた。

 その後、澤田は米軍の人脈をたどってアメリカのUPI通信社東京支局に職を得る。ベトナム情勢が不安定化する中で戦地を取材したいという思いが募り、65年に私費で2カ月の撮影を敢行。これが認められて、サイゴン支局の正規のカメラマンに採用された。

 戦地に送り込まれた澤田は、その年のうちに「安全への逃避」で世界報道写真コンテストのグランプリに輝き、翌年には同作を含むベトナム報道でピュリツァー賞を受賞。さらに最前線で取材を重ねていく。

 生きるために殺し合う人々、踏みにじられる尊厳、敵の見えない恐怖…。澤田の写真は戦場の現実を生々しく伝えてくる。68年に激戦地となった旧都フエで撮影された作品は特に高い評価を得ていて、戦場でのカメラマンの仕事ぶりもよく伝わってくる。

 「兵士よりも前に出て撮っている写真がある。ベトナムでは多くのカメラマンが亡くなっていますが、彼らがどんな場所に身を置いていたかがよくわかります」(小原さん)

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