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牛に魅せられ、牛だけを描く 東京出身の冨田美穂さん 牧場アルバイトが縁で北海道の牧場に移住

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牛に魅せられ、牛だけを描く 東京出身の冨田美穂さん 牧場アルバイトが縁で北海道の牧場に移住

北海道小清水町の自宅で、作品を手にする冨田美穂さん 北海道小清水町の自宅で、作品を手にする冨田美穂さん

 使われなくなった古い牧草貯蔵用サイロの中に入り、電灯をつけると、壁に掛けられた牛の版画の数々が目に飛び込む。北海道東部・中標津町に広い敷地を持ち、地元の芸術家に展示スペースを提供する「佐伯農場」の一画。牧場で暮らす牛の姿に魅せられ、北海道に移住した版画家、冨田美穂さん(38)の作品だ。

 冨田さんは、道東部・小清水町の牧場で働きながら、牛をモチーフにした版画制作に取り組む。体毛一本一本に至るまで細部を丹念に彫り進め、1日7時間近く作業に没頭することも。大きな作品では長さ2メートル、幅1・5メートルほどになり、完成まで半年以上かかることも多いという。

 牛の表情や肌の質感をリアルに再現する一方、牧草地や牛舎といった背景は描かない。「牛は人間にとって食料となり、生きる根源のようなもの。牛だけを描くことで、生命のありのままを伝えたい」と語る。

 東京都出身で、絵を描くことや自然が好きだった冨田さんは、武蔵野美術大に進学。冬休みのアルバイト先に、北海道・十勝地方の牧場を選んだことが転機となった。

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