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【アート 美】高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門 シリン・ネシャット 男と女、白と黒、光と影…相反する概念から迫る真理

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【アート 美】
高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門 シリン・ネシャット 男と女、白と黒、光と影…相反する概念から迫る真理

「アラーの女たち・シリーズ/私はその秘密」(1993年) 作品写真はいずれもグラッドストーン・ギャラリー提供 cシリン・ネシャット 「アラーの女たち・シリーズ/私はその秘密」(1993年) 作品写真はいずれもグラッドストーン・ギャラリー提供 cシリン・ネシャット

 その後、長編映画の製作にも乗り出し、2009年に初監督作「男のいない女たち」を発表した。クーデターで親米政権が誕生した1953年のイランを舞台に、4人の女の生き方を描いた作品だ。音楽は坂本龍一が担当した。

 「大きな芸術的挑戦」と振り返る同作では、音楽が物語にもたらす情感を重視し、坂本と盛り上げ方を考え抜いた。また、カットの1つ1つを写真のように見せる工夫も凝らし、理解しやすい映像表現を心がけたという。

 同作でベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞。昨年の世界文化賞(演劇・映像部門)を受賞した米国のマーティン・スコセッシ監督も90年に「グッドフェローズ」で手にした価値ある賞で、世界的な映画監督として名声を確立した。

                 ■ □ ■

 自身のルーツであるイスラム社会だけでなく、男女の性差、政治、暴力など社会のさまざまな矛盾に目を向け、メッセージ性の高い作品を世に送り出してきたネシャット。実は自作の映像表現は、男と女、白と黒、光と影…といった相反する概念を並べることで物事の真理に迫っているという。「私の作品の中枢となる概念です。私自身、米国文化とイラン文化の間で、感情的にも心理的にも引き裂かれている状態との戦いだった。米国に住むイラン人として、私自身が何者なのか問い続けていきたい」

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