産経ニュース

【日曜に書く】本当は女性にやさしいのか 論説委員・清湖口敏

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【日曜に書く】
本当は女性にやさしいのか 論説委員・清湖口敏

 8月23日付のコラム「国語逍遥」で「苅萱道心(かるかやどうしん)と石童丸(いしどうまる)」の話を取り上げた。その昔、高野山(和歌山県)が女人禁制だったため母子が父との“再会”を果たせなかった物語で、子供の頃に聴いたときは「女人禁制でなかったら…」と悲しみが胸に突き刺さったと書いた。

 すると知人から「じゃ、この島も女人禁制を解いた方がいいと考えるのか」と問われるはめになった。関連の遺産群とともにこの7月、世界文化遺産に登録された沖ノ島(福岡県宗像市)のことである。否、と答えはしたものの、明確な根拠は持ち合わせていなかった。

「神宿る島」

 宗像大社の沖津宮がある沖ノ島は「神宿る島」といわれ、今も女人禁制が守られている。男でも上陸できるのは年に1日だけだが、登録を受けて同大社は来年以降の参加者募集を行わない方針を決めた。

 山でも大峰山(奈良県)のように女性の立ち入りをいまだに認めていない所もある。明治5年に政府が禁制解除の布告を出すまで、わが国の霊山はほとんどが女人禁制だった。女性を穢(けが)れとみたり、山には女の神が住み、人間の女性が入ると女神が嫉妬し災いが起きると信じられたりしたことなど、いわれはさまざまだ。沖津宮をはじめ宗像大社の3つの宮に祀(まつ)られているのも、みな女神である。

続きを読む

関連ニュース

「ライフ」のランキング