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【ときを紡ぐ絵本 親子とともに】『蚕が教えてくれたこと』

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【ときを紡ぐ絵本 親子とともに】
『蚕が教えてくれたこと』

cYuriko Yamawaki 1998, 2001, 2011 cYuriko Yamawaki 1998, 2001, 2011

 前回、「こまゆばち」との出合いが、私たち人間の「生きる」を考えるきっかけになることをお話ししましたが、そのことについて考えさせられたことがありました。

 これからお話しするのは、私が幼稚園に勤務していた頃の蚕(かいこ)との思い出です。蚕の飼育は、幼児にとって驚きと発見の連続でした。それはお母さんたちにも大きな変化をもたらしました。

 最初は保育室で飼育している蚕を「気持ち悪い」「苦手」と近寄ることさえ嫌がっていたお母さんたち。しばらくすると、子供たちの蚕と出合う姿や言葉から少しずつ関心を持ち、毎日の送り迎えの際に子供と一緒に観察するようになりました。

 1・5ミリほどの小さな卵から孵化(ふか)した黒い糸のような幼虫は、最初に桑の葉を食べるとその後も桑の葉しか食べません。しかし、最初に人口飼料を食べた幼虫はどちらも食べることができます。「蚕も味の違いが分かるのかな?」「いつもは手作りなのに、市販の離乳食を初めて食べさせたとき、べーっとはき出したのと同じかな?」と、親ならではの疑問を持ちました。

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