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【ゆうゆうLife】高齢者に「食べやすい食事」指導を…管理栄養士、広がるニーズ 人材育成や活用の仕組みに課題も

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高齢者に「食べやすい食事」指導を…管理栄養士、広がるニーズ 人材育成や活用の仕組みに課題も

市販の嚥下食を試食し、軟らかさの違いを体験する管理栄養士ら=東京都千代田区の大妻女子大 市販の嚥下食を試食し、軟らかさの違いを体験する管理栄養士ら=東京都千代田区の大妻女子大

 「手抜きの方法」

 管理栄養士は学校の給食室や病院、施設などにいることが多いが、こうした地域での役割も求められている。

 東京都江戸川区に住む鈴木慶子さん(61)=仮名=は、4年前に小脳出血で倒れて寝たきりになった夫(67)を自宅で介護する。夫は胃に直接管を入れる「胃瘻(ろう)」で栄養を取るが、歯科医の訪問指導で口から食べる訓練を始めた。食べられるものが増え、管理栄養士が指導に来ることになったとき、鈴木さんは憂鬱だった。「塩分が何グラム以下とか、カロリー計算がどうとか、難しいことを言われたら介護は続かない。嫌だな、と思っていました」

 だが、「指導」は違った。やってきた管理栄養士はむしろ“手抜き”を教えてくれた。夫の好きなカレーは、「レトルトにすればいいんじゃないの?」。市販のマーボー豆腐のもとや中華丼の具を、飲み込みやすくする「とろみ剤」代わりに使う方法、夫の好きな大福を、つぶした軟飯で作ることも覚えた。

 「これでいいんだ、と思えることがたくさんあって楽になった。それが一番大きかったと思う」と話す。

 スキルアップ支援

 だが、管理栄養士なら誰でも、こうした在宅指導の技術があるわけではない。

 大妻女子大(東京都千代田区)は今年夏、管理栄養士を対象にスキルアップセミナーを行った。約40人の参加者が基礎と応用のチームに分かれ、「高齢者の飲み込みや食形態」「低栄養と褥瘡(じょくそう)」「訪問時のコミュニケーション」などをテーマに学び、調理実習では献立を6段階の軟らかさに応じて作り分けた。

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