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年金不祥事、根強い不信感 厚労省は手続き見直しに着手 連携不足、制度の複雑さ要因に

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年金不祥事、根強い不信感 厚労省は手続き見直しに着手 連携不足、制度の複雑さ要因に

 年金制度をめぐっては過去にもさまざまな不祥事に見舞われた。政府は平成21年に社会保険庁を解体後、新しい組織で透明な運営や保険料運用をアピールしてきた。今回の支給漏れは、制度自体の複雑さにも要因があり、厚生労働省は手続きの見直しに着手した。

 組織間のデータ共有に甘さがあったことが大きな原因だが、制度の周知不足で、受給者側からの届け出漏れがあり支給できなかったケースも約1万2千人分計128億円に上った。厚労省は一部で届け出を廃止するなど防止策を打ち出したが、支給漏れは22年から指摘されており、遅きに失したことは否めない。

 年金制度は16年以降、不祥事が相次いで発覚したため、国民の不信感が根強い。保険料が保養施設などに安易に使われたり、社会保険事務所の職員が長期の保険料未納者らを住所不明の「不在者」と勝手に処理したりするなどの不正があった。

 19年2月には、社保庁で基礎年金番号に未統合の記録が約5千万件ある「消えた年金問題」が発覚。安倍晋三政権(第1次)が同年7月の参院選で惨敗するきっかけにもなった。社保庁の業務は特殊法人の日本年金機構に引き継がれたものの、27年5月には機構で約125万件の年金個人情報が流出するトラブルがあった。

 菅義偉官房長官は13日の記者会見で「支払うべき年金が適正に支払われなかったことは大変な問題だ。速やかに確実に支払うとともに、再発防止に全力で努めていかなければならない」と述べた。

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