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国宝・重文12城が危ない? 熊本地震では対策の有無で明暗、専門家「補強の重要性証明された」

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国宝・重文12城が危ない? 熊本地震では対策の有無で明暗、専門家「補強の重要性証明された」

地震で瓦などが崩れ落ちた熊本城=2016年4月撮影 地震で瓦などが崩れ落ちた熊本城=2016年4月撮影

 城の耐震化の重要性について、奈良大学の千田嘉博教授(城郭考古学)は熊本地震に見舞われた熊本城を例に挙げ、「昭和の修理の際、最低限の耐震補強をしていた5階建ての宇土櫓(うとやぐら)は耐え抜いて、十分に耐震補強されていなかった平屋建ての続櫓(つづきやぐら)がつぶれてしまった。やはり、耐震補強対策をしっかり打つことの重要性が証明されたと思う」と話す。

 宇土櫓の耐震補強は、鉄骨フレームを要所要所にはめ込み、木造の櫓でありながら鉄のフレームが所々に見えるという決して見栄えのいいものではなかったという。だが、その補強が功を奏した形で、「木造の建物で金属のフレームが見えると『これは何だ』と思うかもしれないが、当座の補強をしておいたほうが良いのではないか」と指摘する。

 さらに建物の耐震補強と建物を支える石垣の構造強化をセットで考えなければいけないとする。だが、莫大(ばくだい)なお金がかかるうえ、修理中で城が見学できないとなると地域の観光経済にも打撃を与えかねない。

 千田教授は「姫路城の平成の大修理では、修理そのものを見せるという画期的な方法が取られ、大好評だった。姫路城にならって、『見せる工事』で本物のすごさや伝統の技を見てもらって、改めて城の魅力を世界の人に感じてもらうという作戦や発想の転換も求められているのではないか」と提言した。

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