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【主張】終戦の日 「名誉」は守られているか 真の歴史知り危機に備えたい

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【主張】
終戦の日 「名誉」は守られているか 真の歴史知り危機に備えたい

全国戦没者追悼式で黙祷(もくとう)される天皇、皇后両陛下=15日正午、東京都千代田区の日本武道館 全国戦没者追悼式で黙祷(もくとう)される天皇、皇后両陛下=15日正午、東京都千代田区の日本武道館

 72度目の終戦の日を迎えた。日本を守ろうとして斃(たお)れた人々に感謝し、慰霊を尽くすことを全世代が心に刻む日である。

 幼少時の鮮明な記憶が残る人はほぼ80代となっている。当時を含め、今日に至る歴史を連続的にとらえるには、正しく史実を継承していくことが欠かせない。それを現在や未来に生かす努力も、世代を問わず求められよう。

 広島、長崎への原子爆弾攻撃がもたらした惨禍を二度と繰り返させないと今年も誓った。誓いは、この国を再び絶望のふちに落としてはならない決意でもある。

 尊い犠牲に目を向けよ

 「対話」か「圧力」かなど、その方法論で意見が交錯するのは、自由な言論を尊重する民主主義の価値といえる。ただ、日本の置かれた情勢を見極め、それに基づいた判断を積み重ねるのでなければ実りある議論とはなるまい。

 日本はすでに危機に直面しているという認識を、共有することから始めたい。

 終戦の日から1週間ほど過ぎた頃、北海道留萌市では毎年ある追悼行事が行われる。

 8月15日にポツダム宣言の受諾を表明した後、留萌沖で樺太からの引き揚げ船3隻が旧ソ連の潜水艦によって攻撃され、1708人以上が死亡した。犠牲者のほとんどが女性や子供、老人だった三船遭難事件である。

 遺族や市在住の樺太出身者がそれぞれ慰霊祭を主催している。

 8月9日に日ソ中立条約を一方的に破棄して参戦したソ連軍は、樺太にも迫った。女性らを先に運んだ引き揚げ船が狙われた。

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