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【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(36)死は苛酷なれど、名声は永遠なり。末長く記憶せられん

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【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(36)死は苛酷なれど、名声は永遠なり。末長く記憶せられん

『太平記英勇伝』の「荒木村重」。口にくわえているのは、「織田信長」が刀に突き刺したまま差し出したまんじゅう(伊丹市立博物館所蔵) 『太平記英勇伝』の「荒木村重」。口にくわえているのは、「織田信長」が刀に突き刺したまま差し出したまんじゅう(伊丹市立博物館所蔵)

 《人間というものは嘘つきで気の許せないものであり、もってまわったえたいのしれぬ行動をとり、自分の利益についてはきわめて敏感で、他人の利害についてはてんで眼中にないものなのだから、あまり信頼せず、また信用もしないようにしていたら、ひどい目に会うはずはない》

 いやはや、「それを言っちゃあ」というか…。お師匠(マキャベリ)様(さん)の親友、F・グイッチャルディーニの『フィレンツェ名門貴族の処世術』の一節だ。ところが確かに、戦国時代、織田信長に反旗を翻したうえ、どうにもえたいのしれない行動をとった武将がいた。

 荒木村重。信長に仕えたのはつごう5年ほどであり、譜代ではない。『信長公記』が記す「一僕の身」(下男)ではなかったにせよ、出自については不明な部分が多い。

 荒木一族は摂津国中部の池田氏の郎党だった。村重はまず主家の内紛に乗じて頭角を現す。そして天正の初め、まだ「反信長」が多勢を占めていた畿内でいちはやく信長のもとに参じ、池田氏や近隣の有力者を追いやって摂津一国を任された。下克上の典型例といえるだろう。

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