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リチャードジノリが皆川明デザインの新コレクション

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リチャードジノリが皆川明デザインの新コレクション

新コレクション「SPERANZA」は23日から順次発売 cRichard Ginori Asia Pacific Co.,Ltd. photo:Norio Kidera styling:Fumiko Sakuhara 新コレクション「SPERANZA」は23日から順次発売 cRichard Ginori Asia Pacific Co.,Ltd. photo:Norio Kidera styling:Fumiko Sakuhara

 イタリアの老舗陶磁器メーカー、リチャードジノリはこのほど、デザイナーの皆川明がデザインを手掛けた新コレクション「SPERANZA(スペランツァ)」を発表した。世界展開する主要な製品群を、同社が日本人デザイナーに任せるのは初めて。「希望」という名の食器には「世界情勢が不安定でも、食卓は平和な場所であってほしい」という皆川の思いが込められている。

 2羽のハトがオリーブの若葉をくわえるコレクションのメーンモチーフは、旧約聖書のノアの箱舟の物語を思わせる。オリーブのみのデザイン、芽吹きをイメージしたバリエーションも。「お皿じゃなくて、料理が主役になるよう考えた」。自らのブランド「ミナペルホネン」を率い、詩情漂う色彩、図柄の洋服やテキスタイルで人気を集める皆川だが、ジノリの磁器でも繊細な感性が光る。

 同社は1735年、フィレンツェで創業。4年前に経営破綻し高級ブランドのグッチ・グループに入った。生産拠点を人件費の安い国外に移す高級陶磁器メーカーが増えるなか、あくまでイタリアでの製造にこだわっている。

 皆川は工房を訪ね親方から若手まで、職人やスタッフらと手を動かし、対話を重ねてデザインを練り上げた。また同社のアートディレクターを務めた巨匠、ジオ・ポンティの1920年代のスケッチなど、貴重なアーカイブにも触発されたという。

 「グローバル化する製造業では、ものを考える場所と作る場所が離れていった。僕には、距離とともに精度も(理想と)離れていく感覚があった。両者が密着している現場はやはり、素晴らしい」と皆川。新作コレクションには、ものづくりの希望も託されている。(黒沢綾子)

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