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カラフル生き生き 近藤亜樹の個展

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カラフル生き生き 近藤亜樹の個展

「HOUSE」2017 c近藤亜樹 シュウゴアーツ提供(武藤滋生撮影) 「HOUSE」2017 c近藤亜樹 シュウゴアーツ提供(武藤滋生撮影)

 人物や動物をモチーフに激しい筆致と強烈な色彩で即興的に描く現代美術アーティスト、近藤亜樹(30)の個展が東京・六本木の画廊「シュウゴアーツ」で開かれている。

 大物画家とのライブペインティングに挑むなど、近年活躍が著しい。展示作品は約30点。なかでも「HOUSE」という大作の奔放さに目が奪われる。昨年訪れたという瀬戸内海の小豆島(香川県)を題材に制作した。ミモザの大木に咲き誇るまぶしい黄色い花。木の上では男女のカップルやサルが遊び、鳥が休む。背景の鮮やかな青は海だという。カラフルで明るく喜びに満ちている。

 近藤は描きたいという衝撃がわいてくると、頭に浮かんだイメージを一気に吐き出し形にする。だから即興的で生き生きとしている。画材がなければ、家の襖に直接絵の具を塗ってしまうことも。そんな作品も本展で披露している。

 近藤は北海道生まれ。平成24年、東北芸術工科大学大学院修了。山形県で過ごした学生時代に東日本大震災を体験した。コンビニエンスストアから食べ物がからっぽになってしまった状況を見て、食べることの大切さを実感した。「お金は食べることと画材に使う。食べて、ただただ絵を描きたい」と言う。

 「HOUSE」の画面には、ところどころにスプーンが現れる。鳥がくちばしでくわえていたり、サルがしっぽでつかんでいたり。食を象徴しているのだろうか。

 8月26日まで。8月13日~21日と日月祝休。(電)03・6447・2234。(渋沢和彦)

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