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【話の肖像画】日本将棋連盟会長・佐藤康光(3) 独創的な指し手で名誉の賞

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【話の肖像画】
日本将棋連盟会長・佐藤康光(3) 独創的な指し手で名誉の賞

紫綬褒章受章の会見で笑顔を見せる (日本将棋連盟提供) 紫綬褒章受章の会見で笑顔を見せる (日本将棋連盟提供)

 〈今年4月に紫綬褒章を受章した。将棋界では13人目、40代での受章は初めてだ。平成10年には名人位、18年には永世棋聖の資格を獲得。独創的な指し手を創案した棋士に贈られる升田幸三賞も2度受賞するなど、長年の活躍が認められた〉

 青天の霹靂(へきれき)でした。年齢にしても実績にしても、最初は「私でいいのかな」と。これまで盤上に心血を注いできたことへの評価をいただいたと、今は受け止めています。身が引き締まり、より将棋に邁進(まいしん)しなければ、という気持ちは強くなりました。

 独創的な指し手を採用したのは、羽生(善治)さんとの対局で負けが込んだ時期です。他の棋士とは五分以上の成績を残していましたが、ナンバーワンに勝つには何かを変えなければならない。今まで誰も試したことのない戦形を指そう、と。流行形や最新形を追って同じ形の将棋を何回も指すことに、抵抗があったのも事実です。最初は羽生戦、そのうち他の棋士との対局でも採用するようになりました。

 以前から疑問を持っていた局面について、狙いを持って指し手を工夫する。特に序盤です。相手の意表を突くため、というのもありますが、理論の裏付けがないことはやりません。

 〈修業時代は個性の突出した棋士が棋界のトップにいた。大山康晴、中原誠、加藤一二三、米長邦雄…。指し手に独特の感性が表れていたという〉

 昔はインターネットがないので、将棋会館に詰めて研究するしかない。そこで見た先生方の対局姿勢は個性的でした。将棋の質も全く違う。はっきり分かるんです。個性的な将棋にあこがれたのは修業時代の影響が大きい。

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