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【話の肖像画】日本将棋連盟会長・佐藤康光(2)羽生さんは「えっ?」という勝ち方をする

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【話の肖像画】
日本将棋連盟会長・佐藤康光(2)羽生さんは「えっ?」という勝ち方をする

第76期棋聖戦五番勝負第5局で当時4冠の羽生善治さん(左)に勝ち4連覇=平成17年、松山市 第76期棋聖戦五番勝負第5局で当時4冠の羽生善治さん(左)に勝ち4連覇=平成17年、松山市

 〈プロ棋士養成機関の「奨励会」に入会したのは昭和57年12月。同期には、あの羽生善治棋聖がいた。同一対戦カード158局は歴代6位だ〉

 奨励会に入ってから約1年後に京都から東京に来ました。羽生さんとはそれから何カ月かして、一緒の研究会に参加しました。初対局は、私が初段で羽生さんが二段のとき。羽生さんの「香落ち」で、私が負けました。その棋譜が、月刊誌「将棋世界」に載ったんです。初段と二段の対局が載るのは珍しいことですが、記者の方が「将来的に価値が出る棋譜だ」と言ってくださった。羽生さんはライバルというより目標でしたね。2歩も3歩も先を行っていたので、負けじとついていこうと。

 〈平成5年の竜王戦で当時の羽生竜王に挑戦し、奪取に成功。24歳で初タイトルを手にした〉

 初めてのタイトル挑戦は20歳のときです。王位戦で谷川浩司先生に3勝4敗で敗れました。星の差以上に実力の差を感じたのを覚えています。それから年月がたち、力が付いたという手応えも、いい形で羽生さんと戦えるという手応えもありました。羽生さんとは計21回タイトル戦を戦いましたが、その後は厳しい結果が続きました。公式戦で10連敗、12連敗したこともあります。盤を挟むと、気がつかないところで差がついていたことが多い。理論上、うまくやられて負けているんですね。それに対する言い訳はできない。盤上は一対一、すべて自分の責任です。納得していたし、すっきりしていました。

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