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【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(32)運命の女神が敵を授けなければ、奸計を用いてもつくりだせ

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【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(32)運命の女神が敵を授けなければ、奸計を用いてもつくりだせ

ひげのない織田信長肖像画(部分)。描かれたのは信長在世時前後とみられるが、江戸時代の加筆の跡があるという(大本山本能寺所蔵) ひげのない織田信長肖像画(部分)。描かれたのは信長在世時前後とみられるが、江戸時代の加筆の跡があるという(大本山本能寺所蔵)

 くやしい。相当くやしい。調べてみると、お師匠様の言っていることは「あたらずと雖(いえど)も遠からず」である。

 信長について非情だとか、酷薄だとかという評を聞くことがある。しかし、戦国時代とはいえ、若いときからあれだけの周りの者から裏切られれば、人間不信や疑心暗鬼に陥らないほうが不思議だ。

 ところが、けっこう信長は裏切り者に対して寛大なのである。足利義昭や斯波義銀については、命を奪うと「逆臣」のレッテルを貼られる危険性を加味したのだろう(これだけでも信長が単なる「凶悪な暴君」ではないことがわかる)が、兄の信広、また弟の信勝一派についても鎮圧後、帰参を許しているし、佐々一族も後に成政が「越前目付」の一人になるほどとりたてているのだ。

 例外は信勝と戦(いくさ)の最中に信長自ら討ち果たした林美作守。信勝については「再び謀反を企てている」と柴田勝家が密告し、信長が放った刺客によって殺される。

 信長がどのような基準で「堪忍袋の緒」を切るのか。それについては後日に考えることとして、ここでは以下を特筆しておきたい。

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