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血液検査でがん早期発見へ 川崎に解析会社を設立、11月にも本格稼働

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血液検査でがん早期発見へ 川崎に解析会社を設立、11月にも本格稼働

 簡単な検査で、膵臓(すいぞう)がんや卵巣がん、胆管がんなど発見が困難ながんの早期診断を目指す遺伝子情報解析会社が川崎市内に設立されることが14日、明らかになった。今年11月以降の本格稼働を予定している。

 新会社「キャンサー・プレシジョン・メディシン」は、日本の創薬ベンチャー企業と韓国の遺伝子分析会社の合弁で、社長には森隆弘氏(東北大医学部前特任教授)が就任する。

 「リキッドバイオプシー」と呼ばれる血液・唾液・尿を採取する手法を用い、レントゲンやCTなどの画像に映る前の段階でがん細胞を発見。遺伝子の塩基配列を同時並行的に読み出せる次世代シーケンサーを駆使して、高速に遺伝子情報を解析する。これによってがんを早期に診断し、分子標的薬が効くタイプの選別などを行うことが可能になる。

 科学技術顧問として参画するがん遺伝学の権威、米シカゴ大の中村祐輔教授によると、リキッドバイオプシーは従来の画像検査より6~9カ月早く、がん細胞を見つけられるとのデータがある。

 患者の細胞を採取する生検も初期検査では不要になる。体力の問題を抱える高齢者や肝臓・腎臓・心臓に異常がある人など、抗がん剤が使えないケースにも対応できるという。課題はリキッドバイオプシーが日本では保険適用されていないこと。中村氏は「このままでは日本は手遅れになるばかり。がんで絶望する患者さんを早い段階で救いたい」と保険適用の必要性を訴えた。

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