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【医療最前線】若いがん患者の「生殖」を守れ がん専門医と産科医が手を握った理由

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【医療最前線】
若いがん患者の「生殖」を守れ がん専門医と産科医が手を握った理由

若いがん患者が将来子供を持てるように「診療ガイドライン」をまとめた日本癌治療学会の(左から)北川雄光理事長、青木大輔WG委員長、鈴木直・同副委員長、大須賀穣委員=13日午前、東京都港区の明治記念館 若いがん患者が将来子供を持てるように「診療ガイドライン」をまとめた日本癌治療学会の(左から)北川雄光理事長、青木大輔WG委員長、鈴木直・同副委員長、大須賀穣委員=13日午前、東京都港区の明治記念館

 もちろん、どの場合においてもがんの治療が最優先であることは大前提だ。その上で、将来の子供を持てる可能性について適切に情報を伝え、患者が希望する場合は、早期に生殖医療の専門医を紹介することが明記されている。また、若い人のがんには遺伝性のものも多いが、その場合は子供もがんになりやすくなる可能性があり、遺伝カウンセリングを受けられるようにする。

10年後、20年後の人生

 指針の内容は乳がんや子宮頸(けい)がん、精巣がん、白血病、脳腫瘍、小児がん、肉腫など多岐にわたり、こうした横断的ながんに対する妊孕性温存に関する指針の作成は初めて。ではなぜ、このような指針が必要だったのか。

 指針を作成したワーキンググループの鈴木直・聖マリアンナ医大教授によると、欧米には同様の指針がすでにあるといい、今回の指針は海外のものも参考に、日本特有の事情などにも配慮して作成された。

 一般的に、がんの治療を行う医師は生殖医療の専門医ではないため、これまでは卵子、精子の凍結保存などの生殖能力の温存について説明が行われないことが多かった。ワーキンググループの青木大輔委員長は「昔は治った後に子供を持つということまで考えが及ばなかったが、今はがんサバイバーが増え、10年後、20年後の人生が考えられるようになった」と話す。

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