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筒状炭素で誤作動防止 産総研、電磁波対策の塗料開発

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筒状炭素で誤作動防止 産総研、電磁波対策の塗料開発

カーボンナノチューブを使った塗料(黒い部分)で覆われた樹脂シート(産業技術総合研究所提供) カーボンナノチューブを使った塗料(黒い部分)で覆われた樹脂シート(産業技術総合研究所提供)

 筒状炭素のカーボンナノチューブを塗料に使い、電子機器の誤作動につながる電磁波を遮蔽する技術を産業技術総合研究所のチームが開発した。従来の方法と比べ幅広い素材に対応でき、低コスト化も見込めるという。3~5年程度での実用化を目指す。

 スマートフォンなどの電子機器を外部の電磁波から守るためには、部品の表面に遮蔽材を塗布するのが一般的だ。現在は銀を含む有機溶剤を使っているが、素材によっては部品が溶けてしまう欠点があった。

 チームは電磁波を吸収する性質を持つカーボンナノチューブに着目し、これを水に溶かした遮蔽材を開発した。従来法と比べ多くの種類の素材に対応でき、軽量で遮蔽効果は遜色ないという。高価な銀を使わないため将来的にはコストも安くなるとみている。

 スマホやインターネットなどの普及で、身の回りに飛び交う電磁波の影響を防ぐ技術は欠かせなくなっている。チームの堀部雅弘・電磁気計測研究グループ長は「カーボンナノチューブの大量生産の実現が低コスト化の鍵を握る」と話す。(小野晋史)

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