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豊かな色彩を生む繊細な手仕事「エリック・カール展」

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豊かな色彩を生む繊細な手仕事「エリック・カール展」

エリック・カールさん エリック・カールさん

 ベストセラー絵本『はらぺこあおむし』(偕成社)など色彩豊かな作品で知られる米国の絵本作家、エリック・カールさん(87)の展覧会が世田谷美術館(東京都世田谷区)で開かれている。

 カールさんは1929年、米ニューヨーク州で生まれた。6歳のときに両親の祖国、ドイツに移住。シュツットガルトの芸術アカデミーを卒業後、米国に戻り、グラフィックデザイナーを経て絵本作家に転身。これまでに『パパ、お月さまとって!』『くまさん くまさん なにみてるの?』など多くの作品を発表してきた。展覧会では、原画や初期作品、素描など約160点を紹介。彩色用のはけなど制作道具やアート作品も展示し、アーティストとしての全貌に迫っている。

 カールさんの絵は、特製の薄い色紙を切り張りする「コラージュ」で描かれているのが特徴だ。たとえば、日本でも多くの愛読者がいる『はらぺこあおむし』の関連原画として描かれた蝶は、アクリル絵の具で彩色されたコラージュをもとに作られており、繊細な手仕事を感じることができる。担当学芸員の加藤絢さんは「コラージュは、印刷されると分かりづらくなってしまう。貼られている紙に後から線を描いたり彩色したりと、細かい部分まで見ることができるのは原画ならでは」と話す。

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