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【解答乱麻】教育の本質を見失わないか気がかりだ 教師の長時間労働解消を 教育評論家・石井昌浩

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【解答乱麻】
教育の本質を見失わないか気がかりだ 教師の長時間労働解消を 教育評論家・石井昌浩

 「このままでは限界だ、過労で倒れてしまう」という教師の長時間労働解消についての訴えが次々と聞こえてくる。

 教師は背負い切れないほどの「てんこ盛りの課題」に押し潰されそうになっても、なぜ我慢して頑張り続けるのか。

 大ざっぱに言えば、長時間労働の原因は第1に、学校を取り巻く社会的背景の激変によって学校に寄せられる期待と業務が過去と比較にならないほど増え続けていることである。第2は、教育界の伝統とされる献身的教師像を引き継いで、ギリギリまで責任を果たそうとする教師の誠実な勤務態度にある。

 そもそも教師を選ぶ人たちは志望動機に「子供たちが好きだから」と答える場合が多い。就職してからも「子供たちのために」の大義名分が最優先される。だからこそ身の丈を超える仕事を抱えても表立って不平も言わずに残業を引き受け、間に合わなければ自宅に持ち帰って黙々と業務を支えているのだ。今やその頑張りは、もう限界に近づいてきているといえる。

 この現実を率直に認めたのが文部科学省政務官を座長に設置された昨年6月の「学校現場における業務の適正化に向けて」の検討組織の報告である。学校現場についての指摘は次の通り。

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