産経ニュース

水産庁、調査捕鯨を月内開始へ IWC報告書は「両輪併記」

ライフ ライフ

記事詳細

更新


水産庁、調査捕鯨を月内開始へ IWC報告書は「両輪併記」

 水産庁は7日、北西太平洋で計画している調査捕鯨について、国際捕鯨委員会(IWC)科学委員会が同日公表した報告書で「合理的に対応済みで調査の実施は正当化された」との意見が盛り込まれたことを明らかにした。同庁は“お墨付き”を得たとして、近く同海域で今年度の調査捕鯨を始める。ただ、報告書には「対応は不十分」との反対意見も併記され、反捕鯨国との対立は続く。

 5月の科学委では、日本の調査捕鯨について捕獲頭数などの正当性が検証された。オーストラリアなどの反捕鯨国は、頭数の算出方法の改善を求め、強く反発。一方、ノルウェーなどの捕鯨国が日本とともに正当性を主張し、意見が一致せずに終了した。

 日本は早ければ6月中にも調査捕鯨を開始する見通し。ただ、水産庁幹部は「科学的に中立的な立場の科学委にも、捕鯨国と反捕鯨国の政治的な対立が持ち込まれた」と危機感を募らせる。2018年秋にブラジルで開かれるIWC総会でも反捕鯨国の反発は避けられず、日本が目指す商業捕鯨の再開に向けた協議は空転する可能性が高い。

 調査捕鯨は商業捕鯨の再開を目指し、より精緻なデータを収集することが目的。今年度から12年間でミンククジラを170頭、イワシクジラを134頭捕獲する。目視で群れの頭数を調べるなどクジラを殺さない調査を実施するほか、外国人科学者や国内外の研究機関にも共同調査を呼びかけ、反捕鯨国からの指摘にも配慮する。

「ライフ」のランキング