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【ニュースの深層】被害者は語る「生きた心地しなかった」 「ひきこもり解決」自立支援施設が拉致・軟禁 “法の抜け穴”実態把握なし

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被害者は語る「生きた心地しなかった」 「ひきこもり解決」自立支援施設が拉致・軟禁 “法の抜け穴”実態把握なし

自立支援施設に軟禁されたと訴える女性=5月下旬、東京都内(天野健作撮影) 自立支援施設に軟禁されたと訴える女性=5月下旬、東京都内(天野健作撮影)

 ひきこもりや家庭内暴力を解決するとうたう民間の自立支援施設が、強制的に対象者を連れ出すなどして相次いでトラブルになっている。こうした施設を規制する法令はないため「全国に施設が何カ所あるか、実態を把握していない」(厚生労働省地域福祉課)という“法の抜け穴”状態だ。施設の横暴に苦しめられたという20代の男女、元施設職員らがその実態を証言した。

「未来買おう」と説得

 「連れて行かれるとき生きた心地がしなかった」。小説家を目指し千葉県内のマンションで一人暮らしをしていた20代女性は当時の状況を涙ながらに語った。

 平成27年9月末の昼下がり、内鍵を壊して8人の男らが突然、部屋に乗り込んだ。身元も名乗らず、女性は両脇を抱えられて連れて行かれた。道中、同行者が「これって拉致だね」という言葉を発したことを覚えている。行き先を伝えられないまま、千葉県内の賃貸アパートに住まわされた。

 女性はその2週間前、一度だけ母親に手を上げたことがあった。父母間の関係が悪く、母親を責め立てたためだ。悩んだ母親は2日後、ネットで「なんでも相談室」を発見し、2時間の電話相談で「それは緊急です」といわれた。自立支援施設の事務所では「娘さんの未来を買いましょう」「お金を残しても何もならない」などと7時間説得され、朦朧(もうろう)としたまま約570万円の社会復帰名目の契約を結んだという。

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