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【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(26)茶の湯をたしなめ。権力誇示と部下統率のために

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【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(26)茶の湯をたしなめ。権力誇示と部下統率のために

堺旧港の夕景。手前は呂宋(納屋)助左衛門像。正面右にライトアップされているのは龍女神像=堺市(関厚夫撮影) 堺旧港の夕景。手前は呂宋(納屋)助左衛門像。正面右にライトアップされているのは龍女神像=堺市(関厚夫撮影)

 よく考えればおかしい。考えれば考えるほどおかしい。

 なぜ、大阪生まれのおれさま-もとい筆者が、お師匠(マキャベリ)様(さん)とはいえ、ルネサンス後期のイタリア人に「堺の茶の湯を勉強せよ」などという指令を受けなければならないのだ?

 だいたい、そう思っているにもかかわらず、なぜいそいそと東京国立博物館の「茶の湯」展や東京国立近代美術館の「茶碗(ちゃわん)の中の宇宙」展に足を運ぶ?(注・前者は本日が最終日、後者の会期はすでに終了している)

 「お前にはプライドというものがないのか」と自責の声がする。「そんなことを言っている場合か」。そう答え、むりにも納得しようとする。

 心の葛藤に目が曇っているせいだろうか。「国宝」や「重文」の数々、また世界でも希少な茶碗「曜変天目(ようへんてんもく)」を目の当たりにしても、その名前や“肩書”ほど、展示物そのものには感動したり驚いたりしない自分が情けない。

 しかし、この一品だけは違った。桃山時代を代表する画家、長谷川等伯(とうはく)が数えで62歳の「茶聖」を描いたと伝えられる「千利休像(図)」だ。

 それにしてもこの座像の人物の尋常でない眼光の鋭さ、そして到底一筋縄ではゆきそうにない面構えはどうだ。そもそもここに活写されているのは芸術家なのだろうか。

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