産経ニュース

【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(24) 金と知恵への過信が大きな不運と汚名、国家崩壊を招く

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(24) 金と知恵への過信が大きな不運と汚名、国家崩壊を招く

国指定史跡・旧堺燈台=堺市堺区(関厚夫撮影) 国指定史跡・旧堺燈台=堺市堺区(関厚夫撮影)

 〈日本全国でこの堺の町より安全なところはない。他の諸国において動乱があってもこの町にはかつてあったことがなく、敗者も勝者も、この町に来住すればみな平和に生活し、他人に害を加える者はいない。市中では敵味方の差別なく、みな大いなる愛情と礼儀をもって応対している〉

 1562(永禄5)年、キリスト教伝道の開拓者の一人と評される宣教師、ガスパル・ビレラが送った書簡(『耶蘇(やそ)会士日本通信』)の一節だ。戦国時代における「自由都市・堺」を象徴する記述として引用している教科書もあるぐらいだから、「どこかで読んだ覚えが…」と感じる方もおられるだろう。

 この書簡のなかでビレラは堺における例外的な治安のよさについて、〈西は海によって、その他は常に水が充満した深い堀によって囲まれ〉ているという、環濠(かんごう)都市としての〈甚だしい堅固〉さを一因に挙げている。一方、『堺の歴史』(関英夫氏著)や昭和初期に刊行された『堺市史』は「堺は富によって平和を維持した」と論じた。

続きを読む

「ライフ」のランキング