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【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(23) 武装せる予言者はみな勝利を占め、備えのない予言者は滅びる

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【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(23) 武装せる予言者はみな勝利を占め、備えのない予言者は滅びる

南蛮屏風(江戸時代、堺市博物館蔵) 南蛮屏風(江戸時代、堺市博物館蔵)

 前回はまたしてもお師匠(マキャベリ)様(さん)の横暴に涙をのむかっこうとなった。意固地の気味がないわけではない。また師弟ともにその方面にあまり縁と才能がないのが気のひけるところだが、金銀やお宝にまつわる“ノブナガノミクス余話”についてもう少し話をしてゆきたい。

 《堺は日本の最も富める港にして国内の金銀の大部分集まる所なり》

 これは日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエルが1549(天文18)年11月5日(陽暦)、マレー半島に君臨するポルトガル王国マラッカ長官に送った書簡の一節(『耶蘇(やそ)会士日本通信 豊後篇(へん)上巻』)だ。

 〈京の都から堺まで陸路で2日。万物の創造主たる神デウスがお許しになるならば、ここ堺に商館を建設し、長官と国王に多大な利益をもたらさんことを〉

 書簡でザビエルはそんな「期待」を表明している。

 その堺に織田信長が2万貫(現代に換算すれば十数億~20億円)の矢銭(やせん)(軍費)を要求したのは永禄11(1568)年の秋。まもなく室町幕府の15代将軍に就任することになる足利義昭とともに美濃から念願の上洛(じょうらく)を果たした余勢をかってのことだった。

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