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【話の肖像画】前衛芸術家・篠原有司男(4) 憧れのNYで妻と格闘生活

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【話の肖像画】
前衛芸術家・篠原有司男(4) 憧れのNYで妻と格闘生活

ニューヨークの自宅ロフトの屋上で制作。洗濯物を干しているのが妻、乃り子さん (1985年ごろ) ニューヨークの自宅ロフトの屋上で制作。洗濯物を干しているのが妻、乃り子さん (1985年ごろ)

 家賃さえ払えず、いつも貧乏で満足に絵の具も買えなかった。でも追い詰められると頭がさえてくる。そのころ、ヘルズ・エンジェルスというアウトローなバイク集団が街を走り回っていた。そんなのが創作のヒントになった。材料を買えないから、拾ってきた段ボールで作った。早朝に街を歩けばいっぱい落ちていたからね。オートバイのメカなど全然分からないから、専門家から見れば形がおかしいと思うだろう。アートだからいい。取り澄ました芸術なんかくそ食らえ。あり余るエネルギーをじかにたたきつけたかった。

 〈73年3月、19歳で美術を学ぶためにニューヨークにやって来た乃り子さんと出会った。すぐに一緒に暮らし、翌年には長男が誕生。芸術家カップルとして、ときに激しく衝突しながら刺激し合い、生活をともにしてきた〉

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