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【王室外交物語】職業外交官や政府高官とは別次元 関東学院大教授・君塚直隆

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【王室外交物語】
職業外交官や政府高官とは別次元 関東学院大教授・君塚直隆

プミポン前国王の肖像画が掲げられた部屋で記帳される天皇陛下と皇后さま=3月5日、タイ・バンコクの王宮(酒巻俊介撮影) プミポン前国王の肖像画が掲げられた部屋で記帳される天皇陛下と皇后さま=3月5日、タイ・バンコクの王宮(酒巻俊介撮影)

 そして今年2月に65年の在位を超えられたエリザベス女王こそは、現在世界で最も長く「外交歴」を有する人物であろう。その端緒は47年にご家族で訪れた南アフリカ連邦(当時)にあるので今年でちょうど70年に及ぶ。この間に回られた国の数は120に達し、外遊の数は42回にもなる。まさに世界中に知己を有する「現代最強の外交官」である。

 とはいえ、その女王陛下の「外交」もつねに順風満帆であったわけではない。1980年に公式訪問されたモロッコでは、マラケシュ近郊の砂漠のテントの中で2時間も待ちぼうけを食わされるという経験もされた。実は、ホスト役であるハッサン2世国王のもとにゲストともども殺害するとのテロ予告が送られていたため、国王が宿泊先の宮殿を変え、食事も作り直させるなど奔走されていたことがのちに分かった。しかし炎天下の砂漠で長々と騎馬兵の行進だけ見せられていた女王陛下は、ハンドバッグを右足そばに置き、足踏みを始めるという「不機嫌なときの」行動を露骨に示されるようになったという。

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