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ネットで騒がれた「曜変天目茶碗」、国宝指定の品々が公開中 「息」のむ瑠璃色の小宇宙

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ネットで騒がれた「曜変天目茶碗」、国宝指定の品々が公開中 「息」のむ瑠璃色の小宇宙

国宝「曜変天目(稲葉天目)」南宋時代・12~13世紀 静嘉堂文庫美術館蔵 国宝「曜変天目(稲葉天目)」南宋時代・12~13世紀 静嘉堂文庫美術館蔵

 静嘉堂と藤田美術館、そして京都・大徳寺龍光院が所蔵する各一碗は、いずれも口径約12センチとサイズはほぼ同じだが、それぞれ個性がある。華やかな静嘉堂に対し、斑文が比較的小さい大徳寺のものは幽玄な趣。また、藤田美術館のものは瑠璃色が深いのが特徴だ。「(口縁に)覆輪があること、碗の外側にも青い星のような模様がある点も他の2碗と異なる特色です」と藤田清館長。

 かつて徳川家康が所持し、水戸徳川家に代々伝わった重宝を、関西屈指の実業家だった藤田家が購入したのは大正7年のこと。一方、静嘉堂の稲葉天目は、3代将軍徳川家光が乳母の春日局に贈り、彼女ゆかりの淀藩主、稲葉家に伝わったもので、昭和9年に三菱第4代社長の岩崎小彌太が入手した。両家とも茶会などで使うことなく、大切に愛蔵してきたという。

 さて、曜変天目はいかに生まれるのか。謎は容易に解けないが、現代の陶芸作家や研究者による解明も進んでおり、昨年には藤田美術館の曜変天目のX線調査が行われた。「結果、重金属などを釉薬に混ぜた跡はなかった。焼き方や気象状況などが生み出す青い色なんです」(藤田館長)。また8年前には南宋の首都があった杭州で、曜変天目の陶片が発見された。宮廷の迎賓館跡地から出土したことから、中国でも宮廷に献上されるほど珍重されたと推測できるという。

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