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【平成30年史 JRの歩んだ道編(2)】駅失い「町は地図から消えた」 国道費の5%で維持できるのに…

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【平成30年史 JRの歩んだ道編(2)】
駅失い「町は地図から消えた」 国道費の5%で維持できるのに…

廃線になった旧JR池北線川上駅ホームに立つ元国鉄マンの三浦成作さん。かつてはホームが3つあったという=3月18日、北海道陸別町(市岡豊大撮影) 廃線になった旧JR池北線川上駅ホームに立つ元国鉄マンの三浦成作さん。かつてはホームが3つあったという=3月18日、北海道陸別町(市岡豊大撮影)

 23年7月の水害で鉄橋が流され、会津川口-只見間(27・6キロ)が不通となった。JR東日本は赤字を理由にバス転換を提案したが、自治体が「一致団結して費用負担する覚悟を示した」(同町長・菅家三雄)ことで昨年12月、復旧の方針が決まった。

 もともと区間の平均通過人員はJR東日本でもワースト級の1日1キロ当たり約50人。地元が計約54億円を負担して期待するのは生活の足よりも観光の目玉としての役割だ。同線は渓谷沿いの鉄橋の風景が美しく、全国の鉄道ファンから注目されつつあった。

 「あの頃の夢をもう一度という思いはありますよ」

 町商工会長の目黒長一郎(68)は振り返る。ダム建設に伴う物資輸送路線として昭和46年に全線開通した当時、町の人口は現在の2倍近く、町民総出で一番汽車を出迎えた。

 だが、復旧活動の中心は当時を知る60代以上の世代だ。列車に手を振る一人、旅館経営の目黒ゆかり(50)は「本当はわれわれ40、50代が積極的に参加すべきだけど、若干の温度差がある」と打ち明ける。

 復旧は平成32年度以降の予定だが、年間の赤字補(ほ)填(てん)額は人口約5千人の只見町が約1900万円、隣の金山町(約3千人)が約1300万円なのに対し、会津若松市(約13万人)は約900万円と消極的だ。「団結」は早くも綻(ほころ)びが見え始めている。

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