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【平成30年史 JRの歩んだ道編(2)】駅失い「町は地図から消えた」 国道費の5%で維持できるのに…

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【平成30年史 JRの歩んだ道編(2)】
駅失い「町は地図から消えた」 国道費の5%で維持できるのに…

廃線になった旧JR池北線川上駅ホームに立つ元国鉄マンの三浦成作さん。かつてはホームが3つあったという=3月18日、北海道陸別町(市岡豊大撮影) 廃線になった旧JR池北線川上駅ホームに立つ元国鉄マンの三浦成作さん。かつてはホームが3つあったという=3月18日、北海道陸別町(市岡豊大撮影)

 廃線から11年。「人も仕事もいっぺんに減った。時がたつほどこんなに違うのかと思い知る」と、旅館を経営する浜田始(67)は鉄道を失ったことを悔やむ。

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 平成の約30年間、車社会がさらに進み、人々は家から目的地まで直接移動できる自動車の利便性を享受した。だが、「ドア・ツー・ドア」の移動では、人々が行き交う「駅」の存在が希薄化していく。

 線路と駅を失った地域。「地図を見るとぽっかりとした空白地帯に見える。まるで町が消えてしまったみたいだ」。副町長の佐々木敏治(63)はそう話す。

 代替のバスが走る国道の維持管理にも相当額がかかる。

 廃線と同時に着工した全79キロの高規格道路には約1072億円の建設事業費が見込まれる。うち約680億円はこの11年間に費やされた。池北線と並走する国道242号(池田-陸別間)の維持管理費は昨年度約8億4千万円。計算では道路の年間費用の5%で鉄路を維持できたことになる。

 道路は国が簡単に造るのに、なぜ鉄路は地元負担なのか-。

 池北線は網走から札幌への最短ルートでもあった。代替線や特急列車のニーズもあったのではないか。そんな疑問も北海道や沿線自治体には届かず、最後まで反対を貫いたのは陸別町だけだった。

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