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【話の肖像画】前衛芸術家・篠原有司男(3) パンチ炸裂 反芸術に燃える

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【話の肖像画】
前衛芸術家・篠原有司男(3) パンチ炸裂 反芸術に燃える

ウィリアム・クラインが撮影した「ボクシング・ペインティング」を行なう篠原有司男 =1961年 (C)William Klein ウィリアム・クラインが撮影した「ボクシング・ペインティング」を行なう篠原有司男 =1961年 (C)William Klein

 〈安保闘争が起こり、全国に大学紛争の嵐が吹き荒れた1960年代。作家の赤瀬川原平らと結成した前衛芸術グループ「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ(ネオ・ダダ)」の主要メンバーとして、過激な街頭パフォーマンスを繰り広げた〉

 東京・銀座の画廊をうろうろしているときに前衛芸術家の吉村益信と知り合った。彼の家にはいろいろなアーティストが集まっていて、ある日、「グループでガーンとやれば面白いじゃないか」と提案した。それでできたのがネオ・ダダだった。

 第1回のグループ展は60年4月。まともな絵はなく、作品の形をしたものは一つもなかった。銀座のギャラリーで、僕はたくさんのゴム風船をふくらませ、その下で寝転がったりした。外を歩くパフォーマンスも何度かやったね。僕はモヒカン刈りの頭で上半身裸になり、吉村は展覧会パンフレットを体に巻きつけミイラのような姿だった。とにかく面白かった。でも1年も続かなかった。やっぱり、アートというのは個人プレーだから。

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