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【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(15) はるかな実力差のある相手にはあらゆる手段で友好せよ

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【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(15) はるかな実力差のある相手にはあらゆる手段で友好せよ

 そんなところにチェーザレ・ボルジアが登場する。

 父はローマ教皇のアレクサンデル6世。ピサとペルージャの各大学に学び、10代後半でバレンシア大司教、次いで枢機卿(教皇に次ぐ聖職者で教皇の選挙人)に任ぜられるなど教会の最高峰にあった。しかし、1498年、変死した兄の跡を継ぐかたちで還俗するや、たちまち武将としての頭角を現す。父の名代として次々と教皇領内を切り従えてゆき、隣接する自由国家・フィレンツェ共和国の独立も累卵の危うきにあった-。

                   

 「ちょっと待った!」

 ここで例によってお師匠様の横やりが入った。

 「お前さん、さっき聞き捨てならぬことを言ったな。『他者をみること辛辣至極』なこのおれさまに似合わず、チェーザレ・ボルジアの野郎を『ベタ褒め』だと? おれさまがあの大嘘つきの真の意図を探るために派遣されていたときに本国に送った報告書を読んでみろ! 『どんな話になっても小生は、公爵閣下(チェーザレのこと)の腹心の部下であるかのように振る舞い、打ち解けた会話になるよう努めました』(※2)とあるだろうが! どうだ! このおれさまは、いつだって腹に一物-いや違った、歴史家としての批判精神を忘れたことはないんだよ!」

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