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【アート 美】ミュシャ展 祖国への思い込めた大作

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【アート 美】
ミュシャ展 祖国への思い込めた大作

「スラヴ叙事詩『原故郷のスラヴ民族』」1912年 プラハ市立美術館 3~6世紀のスラヴ民族の姿から、連作は始まる 「スラヴ叙事詩『原故郷のスラヴ民族』」1912年 プラハ市立美術館 3~6世紀のスラヴ民族の姿から、連作は始まる

                   

 ■時代に翻弄されて

 チェコ国民の文化遺産として愛されている「スラヴ叙事詩」だが、1926年の完成当時、人々の反応は微妙なものだったという。既に独立を勝ち取り、人々の愛国心は薄れつつあった。また抽象絵画やシュールレアリスムなどが注目される中、歴史を扱った具象画は色あせて映ったのかもしれない。

 プラハ市は当初、ミュシャから作品寄贈を受ける代わりに、恒久展示ができる施設建設を約束したが、経済危機などで計画は立ち消えに。チェコで連作全体(1点を除く)が初めて展示されたのは28年だった。

 第二次大戦後の共産党政権下、スラヴ叙事詩はモラヴィア地方のモラフスキー・クルムロフ城にひっそり寄託され、最近まで夏期のみ公開となっていた。ようやく2012年、プラハのヴェレトゥルジュニー宮殿に移され、全点展示が可能に。時代に翻弄された大作だが、現在、ミュシャとの約束だった専用施設の建設計画もあるそうだ。

                   

 【ガイド】「ミュシャ展」は6月5日まで。東京都港区六本木7の22の2、国立新美術館。火曜休。一般1600円、大学生1200円、高校生800円。問い合わせは(電)03・5777・8600。

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