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【アート 美】ミュシャ展 祖国への思い込めた大作

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【アート 美】
ミュシャ展 祖国への思い込めた大作

「スラヴ叙事詩『原故郷のスラヴ民族』」1912年 プラハ市立美術館 3~6世紀のスラヴ民族の姿から、連作は始まる 「スラヴ叙事詩『原故郷のスラヴ民族』」1912年 プラハ市立美術館 3~6世紀のスラヴ民族の姿から、連作は始まる

 パリで活躍したアール・ヌーヴォーの旗手、アルフォンス・ミュシャ。流麗な植物文様で飾られた女性像など、甘く優美なポスターでおなじみだが、それは画業の一側面に過ぎない。

 故郷のチェコに行くと、ミュシャ(チェコ語ではムハと発音)の印象は変わる。首都プラハの市民会館内にある天井画「スラヴの連帯」から、1918年建国のチェコスロヴァキア共和国のためにデザインした紙幣や切手に至るまで、画家が祖国にささげた熱情が伝わってくる。中でもミュシャの画業の集大成とされるのが、スラヴ民族の苦難と栄光の歴史を描き出した全20点の連作「スラヴ叙事詩」だ。国立新美術館(東京都港区)で開催中の「ミュシャ展」を機に、チェコ国外では初となる全点展示が実現した。

 とにかく圧倒される。最大の絵画は縦6メートル、横8メートル。大画面を操るミュシャの見事な構成力、緻密な筆致、臨場感あふれる描写により、物語の中にぐいぐい引き込まれる。テンペラと油彩を駆使した、独特の柔らかい色彩も幻想的。歴史画の伝統をふまえつつも、同時代の象徴主義的な表現も融合されている。

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