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「夜明けまえ」展 総集編 「物」が伝える歴史の重み

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「夜明けまえ」展 総集編 「物」が伝える歴史の重み

フェリーチェ・ベアト「愛宕山から見た江戸のパノラマ」文久3~元治元(1863~64)年 鶏卵紙4枚構成 東京都写真美術館蔵 フェリーチェ・ベアト「愛宕山から見た江戸のパノラマ」文久3~元治元(1863~64)年 鶏卵紙4枚構成 東京都写真美術館蔵

 幕末の開国とともに、日本にもたらされた写真。西洋技術の象徴だった写真を日本人はどう受け入れ、吸収していったのだろうか。東京都写真美術館(目黒区)は、日本全国の美術館や博物館、資料館などが管理する幕末~明治期の写真を調査し、体系化した展覧会「夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史」を10年前から隔年で開いてきた。これまで関東や九州、北海道など地域ごとに振り返ってきたが、特に重要な名品を集めた「総集編」が現在、同館で開催されている。(黒沢綾子)

                   

 新選組副長、土方歳三がふさふさした断髪、洋装の美男として後世に記憶されているのは、一点の肖像写真のおかげだろう。函館戦争さなかの明治2年、写真師の田本研造が撮影したもので、後年のプリントが函館市中央図書館(北海道)に所蔵されている。劣化防止のため展示は4月25日~5月7日に限定し、その他の会期中はレプリカが置かれているのだが、それでも歴史的人物の姿を伝える小さな紙片に、重みを感じずにはいられない。

 デジタル技術が進んだ今日、写真はイメージであり物質感に乏しいが「少なくとも19世紀、写真は『物』でした」と担当学芸員の三井圭司さん。本展では「であい/まなび/ひろがり」の3部構成で、展示替えをしながら計374点の貴重な物(オリジナルプリントや機材、ガラス原板など)を紹介。台紙の裏のデザインや書き付けまで、物としての写真が堪能できる。

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