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「これぞ暁斎!」展 軽妙な遊び心、魅惑の動物戯画

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「これぞ暁斎!」展 軽妙な遊び心、魅惑の動物戯画

「烏瓜に二羽の鴉」 明治4~22(1871~89)年 いずれもイスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection,London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター 「烏瓜に二羽の鴉」 明治4~22(1871~89)年 いずれもイスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection,London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

 神聖な仏画や艶やかな美人画、写実的な動物画など多彩な作品で知られる絵師、河鍋暁斎(1831~89年)。その画業の全貌を紹介する展覧会が東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開かれている。

 動物画を得意にした暁斎は、猫や猿、虎や象まであらゆるものをモチーフにした。写実的で緻密な絵も多数あるが、肩の力を抜いた動物戯画はほほえましい。たとえば「動物の曲芸」に登場するのは、はしご乗りをするネズミ、空中ブランコで曲芸を披露するモグラなど。伸び伸びとして無邪気。軽妙で遊び心にあふれ、自身も楽しんでいる姿が伝わってくる。

 暁斎は、時代が大きく動いた幕末から明治時代にかけて活躍。明治初期には新政府の役人を揶揄(やゆ)する風刺画がとがめられ、投獄されたこともあった。幼いころから絵に親しみ、歌川国芳や狩野派の絵師に学び、若くして頭角を現した。流派にとらわれない画法を独自に習得。仏画から戯画まで幅広い画題に取り組み、見る者を圧倒する迫力のある大作を数多く制作している。

 今回展示された約180点は、自由気ままに墨で描いた掛け軸などの小さめの作品が中心で、これまであまり出品されたことがない。中でも、目立つのがカラスの絵だ。「烏瓜に二羽の鴉」は、くちばしを大きく開き鋭い目つき。動きや表情は的確にとらえられていて、絵の中から騒がしい声までも聞こえてきそう。カラスウリの明るい朱色がアクセントを与えている。

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