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「イスラム国」に侵攻されたイラク・ヤズディ 平和だったころの日常を写す 林典子さん写真集刊行「ヤズディの祈り」 

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「イスラム国」に侵攻されたイラク・ヤズディ 平和だったころの日常を写す 林典子さん写真集刊行「ヤズディの祈り」 

故郷の村を追われてイラク国内で避難生活を送るファハドさん一家 (林典子写真集「ヤズディの祈り」から) 故郷の村を追われてイラク国内で避難生活を送るファハドさん一家 (林典子写真集「ヤズディの祈り」から)

 2014年8月、イラク北部にあった少数民族ヤズディの村々が突然、過激組織「イスラム国」(IS)の侵攻を受けた。男性と高齢者は次々に殺され、女性と子供は暴行され拉致された。ISは「奴隷制の復活」を宣言し、生き残った人たちは支配地域内で孤立した。

 「宗教は違っても、同じ土地で同じように暮らしてきて、一緒にピクニックに行って結婚式にも招待し合った友人も、突然ISの協力者になったりした。そんな話を聞いて『信じられない』っていうと、ヤズディの人たちも『僕らだって信じられないんだ』って」

 写真家の林典子さんは、15年から16年にかけてイラクやドイツの避難先で取材。彼らの凄惨(せいさん)な体験談に耳を傾け、生活を共にし、破壊されたかつての村を訪ねて新作写真集『ヤズディの祈り』(赤々舎)を刊行した。

 「政治的・社会的なものに翻弄され続けてきた地域で、ヤズディは独自の信仰と暮らしを守ってきた。これまで残ってきたことも奇跡的だと思うんです」

 イラクに住むヤズディは約50万人。推定ではISの侵攻で5千人が殺害、6千人が拉致されて、その半数は行方不明のままだ。いまも拉致された人々を救出する努力が続く。「小さな村はまだ戻れるような状況ではない」といい、避難生活も長期化している。

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