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【次期学習指導要領】「鎖国」表記消える 新たに「ムスリム商人」 歴史教育もグローバル対応

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【次期学習指導要領】
「鎖国」表記消える 新たに「ムスリム商人」 歴史教育もグローバル対応

 文部科学省が14日、公表した小中学校の次期学習指導要領の改定案。社会科では、教科書の歴史用語が学術研究を踏まえて変更され、江戸時代の「鎖国」の表記が消える。中学の歴史的分野では、グローバル化に対応し、大航海時代に結び付いた「ムスリム商人の役割」などが盛り込まれた。

 江戸幕府の対外政策を指す用語として使われてきた「鎖国」は、江戸後期にオランダ語の訳語として登場した。だが、実際は長崎や対馬などを窓口として交易が行われており、改定案ではそうした経緯も学ぶ。

 「聖徳太子」は歴史学で一般的な「厩戸王(うまやどのおう)」との併記となる。「聖徳太子」は没後使われた呼称だが、伝記などで触れる機会が多く、人物に親しむ小学校で「聖徳太子(厩戸王)」、史実を学ぶ中学では「厩戸王(聖徳太子)」とする。

 「ムスリム商人の役割」を学ぶのは、世界の結びつきに気づかせるのが狙いだ。かつて世界経済の中心だったアジアの海域では、ムスリム商人らにより絹や陶磁器などの交易が行われた。大航海時代にはアジアの交易にヨーロッパ人も加わり、戦国時代の日本に鉄砲やキリスト教を伝える。

 中学ではこれまで、日本に直接関わる事象を中心に世界史を扱っていた。しかし、高校で世界史と日本史を融合させた「歴史総合」が新設されるのを受け、間接的に影響した事象の学習を増やす。東京大副学長の羽田正教授は「世界を一体として捉えることで、世界史を自分たちの歴史と考えることができる。一つの地球に生きる人々と同じテーブルで話ができるようになるといい」と話している。

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