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【原発最前線】規制委の田中俊一委員長も「苦し紛れの方策」と酷評…それでもやるのか、玄海原発のリラッキング

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【原発最前線】
規制委の田中俊一委員長も「苦し紛れの方策」と酷評…それでもやるのか、玄海原発のリラッキング

 プールでの貯蔵については、福島第1原発事故でも、そのリスクが顕在化。田中委員長も使用済み燃料を長期間、燃料貯蔵プールに保管することには否定的で、燃料を金属製の容器に入れて空気で冷やす「乾式貯蔵」で保管した方が安全性が高いと繰り返し指摘している。

 ただ、九電としてはリラッキングを進めたい事情もある。

 玄海原発には1~4号機のプールで計3278体の燃料が保管できるが、すでに2075体が入っており、「4~5サイクル(1サイクルは13カ月)の運転で保管容量を超える状況」(九電)なのだ。

 プールが満杯になれば運転ができなくなるため、その前に保管容量を増やす必要があるが、乾式貯蔵施設は九電にとって初の取り組みとなるため、建設に何年程度かかるか見通しが立てにくい。

 一方、リラッキングは川内原発(鹿児島県)で実施した経験があり、工事には4、5年かかる見込みだが、乾式貯蔵という未知の工事と比べると、工期が計算できるというメリットがある。

 九電の瓜生道明社長は20日の会見で、乾式貯蔵の方が安全性が高まることを認めた上で、「(リラッキングも)両方あり得る」とし、今後の方針については明言を避けている。ただ、判断を下すまでの時間はあまり残されていない。瓜生社長も「悠長に構えているわけではない」と、検討を進めていることを強調した。

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