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【マキャベリ流-是非に及ばず】NOBUNAGA(8)神に祈れ。勝った側にいつもわが身をおけるようにと

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【マキャベリ流-是非に及ばず】
NOBUNAGA(8)神に祈れ。勝った側にいつもわが身をおけるようにと

夕闇迫る桶狭間古戦場公園に立つ織田信長像(左)と今川義元像=名古屋市緑区(関厚夫撮影) 夕闇迫る桶狭間古戦場公園に立つ織田信長像(左)と今川義元像=名古屋市緑区(関厚夫撮影)

 歴史というものの残酷さや不思議さ、わからなさを最も現代に伝えている。それが桶狭間合戦ではなかろうか。

 《勝った側にいつもわが身をおくことになるように神に祈るように。それというのも、勝った側に味方していたら、たとえその中で君が何の役割も果していなかったことがらについてさえ称讃が与えられるのだから。これとは反対に、君が敗れた側に身をおいていようものなら、たとえ君にはひとかけらの嫌疑をかけられるようなすじあいがないにしても、数かぎりない非難にさらされるであろう》

 これはわがお師匠様(マキャベリさん)-ではなく、その後年の親友、フランチェスコ・グイッチャルディーニの著作(※1)からの引用である。「勝った側に身を置け」とは身も蓋(ふた)もない、わが国には「判官贔屓(ほうがんびいき)」という世界に誇れる伝統文化がある-と反論したら、「おれの兄弟分の悪口を言うな」と、お師匠様からお叱りをうけてしまったことがある。

 確かによく考えると、後半部に関しては言う通りのところがないではない。好例は桶狭間合戦における敗軍の将、今川義元だろう。

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